こんにちは。
佐藤歯科クリニック副院長　佐藤真由子です。

先日、静岡市で行われました「MRC矯正　診断・分析セミナー」に参加させて頂きました。
MRC矯正とは　Myofunctional（筋機能）Orthodontic（歯科矯正）System（方法）＝筋機能矯正システムを臨床に取り入れた歯科矯正治療のことを指します。
オーストラリアの歯科医師ファレル先生によって考案され、不正咬合の原因に焦点をあてることににより、発育期の子ども達が抜歯やブラケットを避けることが可能になる矯正治療法として、世界100ヶ国以上に広まっています。

顎骨の中で歯を移動するという考え方を持たず、習癖を治すことによってきれいな歯並びと良好な顔貌を得ることができ、結果として保定の必要性もなくなります。治療を通じて子ども達に正しい姿勢と鼻呼吸を習慣づけることは、矯正治療を通じて発育期の子ども達への健康への貢献つながります。

このように不正咬合を、矯正装置（一般的にブラケットなど）を使って歯をたくさん動かして改善させるというよりも、その不正咬合を起こした原因→”舌やくちびるの良くない癖”にアプローチして、その改善を行うことによって歯は自然と一番よい位置に並ぶ。その人自身の筋肉・身体が歯並びをより良く治す。歯科医師はそれをサポートする子ども達にとってのエデュケーター（教育者）である。という治療法であると私は理解しました。

今年５月に初めてMRC矯正のベーシックセミナーを受講し、初めて聞く概念にビックリしました。しかし今まで学んできた矯正歯科の知識・経験と照らし合わせても、舌や口唇の筋機能訓練を行うことは必要不可欠な事ですし、いま目の前にある不正咬合をブラケットなどを使いしっかり治す事ももちろん非常に大切で素晴らしい事だけれど、もっと早く働きかけて少しでも不正咬合から子ども達を救う事ができたら本当に素晴らしい！それこそが究極の予防歯科に繋がるに違いない！！と思いました。

塩田先生の「歯並びを良くして、子ども達を健康な強い身体に導いて、２０年後に地球をもっと良くしてくれる大人になるように導いていく。それが私の歯科医師としてのミッション」という言葉に本当に共感して感動しました。

MRC矯正では、マイオブレースまたはトレーナーと呼ばれるマウスピースのような装置を装着する事によって舌や口唇、口腔周囲筋を正しく機能させて。さらにアクティビティーと呼ばれる練習で、正しい機能を強化・訓練していきます。
そのほかに何種類か使う装置もあるのですが、基本的にはこれだけなので、子供達は楽だよなあと思います。

佐藤歯科クリニックでもMRC矯正のシステムを取り入れて、子ども達を健全歯列に導き、笑顔で健康な大人へ導いていきたいと思います。