こんにちは。
皆様の笑顔と健康をサポートする
佐藤歯科クリニック 〜浄心 歯の健康と歯並びのクリニック〜
歯科衛生士の福島伸江です。
10月に受けた「在宅歯科診療推進研修会」の取り組みで、院長先生と一緒に 訪問歯科診療の見学をさせていただきました。
今回は、10月の研修会で講師をしていただいた先生が協力歯科医として訪問していらっしゃる名古屋市内にある特別養護老人ホームに伺い、実際の訪問歯科診療を見学させていただきました。
以前に研修会で勉強したように、訪問歯科診療を受ける患者さん(施設の入所者)は、それぞれの背景(全身疾患や口腔機能状態、意識レベル・認知力など)を正確に把握することが重要です。
実際にどのような状況下で訪問歯科診療が行われているかを見せていただき、大変勉強になりました。
また、今回の訪問時には歯科衛生士さんはいらっしゃらなかったのですが、事前に歯科衛生士さんが訪問した際の報告書をもとに、歯科医師が必要事項を確認し、診療を行う様子を拝見したり、患者さんの食形態を把握し、診療計画を立てるなど、多職種連携の重要性も感じることができました。
専門的口腔ケアの実際も見学させていただき、歯科衛生士としての役割を実感しました。
口腔ケアとはその名の通り、単純に歯を磨くだけでなく、お口のケア全般を言います。
口腔内を清潔・健康に保ち、お口の働きを良好に維持するためのケアが口腔ケアです。
お口の状態・機能が正常であることは、心身の健康に大きく影響します。
口腔内を清潔に整えることは病気の予防につながり、しっかり噛めることや、お口から食べ物を食べられることは免疫力の向上や脳の活性化につながります。
また、食べること・話すことは心のゆとりを生み出します。
お口の重要な働きを良好に維持させるために、口腔ケアは大切です。
患者さんの清潔を保持するだけでなく、生活の張りや、食への意欲、コミュニケーション意欲を向上させる大切な援助です。
健康かつ、その方らしい生活を続けるために、口腔ケアは重要な存在と言っても過言ではありません。
口腔ケアでは舌やほほ、唇など口の周りの筋肉をきたえるためのリハビリやマッサージも行います。清潔に、健康的に保つことが口腔ケアの目的のひとつです。
例え総入れ歯でご自分の歯が1本もない方でも、また、胃ろうなど口から食べずチューブから栄養を摂取している方でも、口腔ケアを行うことは重要な役割を果たします。
65歳以上の高齢者の方の死亡原因のうち、3番目に多いのが「肺炎」です。そのなかでも、約7割が「誤嚥(ごえん)性肺炎」だと言われています。
誤嚥性肺炎とは、口腔内の細菌や逆流した胃液が肺に流れ込むこと(誤嚥)が原因で、発症する肺炎のことです。
病気や加齢により咳反射・嚥下(えんげ)反射の力が低下することで引き起こされます。
誤嚥性肺炎を予防するためには、まず口腔内が清潔であることが重要です。
調査によれば、口腔ケアをすることで、お口の中を清潔に保ち細菌を減らすことによって、肺炎の発生率を40%減少させる効果があるとの結果が出ています。
歯科衛生士として社会貢献できる可能性を感じることのできた1日でした。
佐藤歯科クリニックも、ご来院いただいている方の通院が厳しい状況になった時、
しっかりとした口腔ケアを行う事ができるように。勉強と準備を重ねていこうと思いました。