こんにちは。
佐藤歯科クリニックです。
昨日は訪問歯科診療に行ってまいりました。
先日、新しく作った入れ歯の調子を診たり、欠けてしまった歯を治したりしました。
そのような治療も大切なのですが、1番大切なのはお口のケア(掃除・クリーニング)になります。
皆様は「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」という病気をご存知ですか?
食べ物や飲み物が誤って気道内に入ってしまうこと(=誤嚥)から発症する肺炎のことです。
誤嚥性肺炎・肺炎は、日本人の死亡原因において
1位:悪性新生物(がん) 2位:心疾患 3位:脳血管疾患 についで4位で、年間約12万人の方が亡くなります。
70歳以上の肺炎では誤嚥性肺炎が80%を占めます。
高齢者は嚥下(飲み込みをする)機能が低下します。
すると唾液や食べ物などが食道(胃の方)ではなく気管(肺の方)に入ってしまい、唾液中の細菌は肺で炎症を起こし肺炎になってしまうのです。
年齢と共に弱ってくる嚥下(飲み込みをする)機能を少しでも保つために、
・若いうちから鍛えておく
・機能低下が緩やかになるように、トレーニングを行う
ことも大切です。
そしてお口の中の細菌数を減らす=お口の中の清掃 はとても重要です。
昨日、40名ほどの高齢者の方のお口のなかを拝見して、
ほとんどの方のお口の中が汚れが多かったです。
きれいに磨けているなあと感じた方でも、歯と歯の間には汚れがびっしりでした。
私たち歯科医師や歯科衛生士が定期的に訪問して口腔清掃を行うのですが、
毎日伺えるわけではないので、ご自分でどこまで口腔清掃ができるか、ご家族や施設の方にどこまで口腔清掃を助けて頂けて、その大切さをご理解して頂けるかが重要だなあと感じました。
実際に経過を診ていても、誤嚥性肺炎で入院される方や、亡くなられる方も目にします。
口の中の汚れなんて・・・と甘くみないで、その重要性を皆様にひろく知って頂くこと。
それも私たち歯科医療従事者の大切な使命なのだと、改めて感じた1日でした。
佐藤歯科クリニックでは、訪問歯科にも対応しております。
通院が困難な方は、ご自宅や施設に伺っての歯科治療や口腔ケアが可能です。
お困りの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。