こんにちは。
名古屋市西区花の木にある
「佐藤歯科クリニック 〜浄心 歯の健康と歯並びのクリニック〜」
歯科衛生士の福島です。
先日、東京で開催された日本口腔育成学会の年次大会に参加してまいりました。
今年は、国立モンゴル医学科学大学客員教授の岡崎好秀先生の特別講演がありました。
岡崎先生は、小児歯科、障害児歯科がご専門で、たくさんの本を出版なさっています。
私もその多くの本を読んで勉強させていただいていたので、今回は、ライブを聞きに行く感覚で楽しみにしておりました。
今回聞いた話の中のひとつを、ここでご紹介したいと思います。
ちょっと、想像してみてください。
あなたは、休みが取れたので南の国のリゾートアイランドに行きました。
そこに巨大台風がやっきて、大洪水により壊滅的な打撃を受けました。
なんとか難を逃れましたが、ここは異国の地。
食糧や水などの救援物資がすぐには届きません。
台風一過で太陽がギラギラと輝き、暑くて暑くて仕方がありません。日影もありません。
食糧は2・3日なら我慢できますが、水は必要です。
喉が渇いて、今にも熱中症や脱水で倒れてしまいそうです。
目の前に水たまりはありますが、動物の糞がプカプカ浮いています。
きっとこの水の中にはコレラ菌がウジャウジャいます。
この水を飲めば、間違いなくコレラに罹ります。
でも飲まなければ、熱中症や脱水で命を落とします。
ここで究極の選択です。あなたはどちらを選びますか?
[1] 汚水を飲んでコレラ
[2] 飲まずに熱中症や脱水
岡崎先生の選択は・・・
まず熱中症の緊急度が高いから、汚水を飲まなければなるまい。
するとコレラのリスクが増える。
しかし、汚水を飲んでもコレラに罹りにくい方法があると思う。
それは身体の持つ防衛力を上手く使うことである。
その一つが胃液である。
胃液はpH1~2であるから、強い殺菌力を持つ。
しかもコレラ菌は、pH5程度で死滅する。
これを利用する。
さらに罹りにくい飲み方がある。
汚水を一気に飲むと胃液が薄まる。
これでは十分に殺菌力が働かない。
そこで、少しずつ分けて飲む。
すると胃液が薄まらない。
こうすれば、危機を脱する可能性が高くなる。
だそうです。
皆さんは、どちらを選択されましたか?
ちなみに私の答えは、鼻をつまんで一気に汚水を飲む、
でしたが、
胃液が薄まってコレラで確実に死んでましたね。
コレラでなくても、日本でも食中毒のニュースをたびたび耳にします。
これからの季節は、暖かくなるにつれ発生しやすくなりますので注意したいものです。
さて最近、食事中に水やお茶を飲みながら食べる子が多い。
これを「流し込み食べ」と言います。
流し込み食べをすると唾液の分泌量が低下する。
唾液の持つ、消化機能、自浄作用力、抗菌力、歯の再石灰化能力等が低下してしまいます。
また、流し込み食べは胃液を薄める危険な食べ方であることがわかります。
よく噛んで、ゆっくり食事をすることは、お口の健康を促すだけでなく、
食中毒予防にもつながり、胃腸の働きを助け、全身の健康にも影響があるんです。
日曜の夕方でおなじみのサザエさんの食卓では、お茶が食事と一緒に食卓に出ていることはなく、
食事の最後に、ゆっくり家族団らんしながらお茶を飲んでいます。
食事中にお茶など飲み物は出ておらず
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食後にお茶を飲みながら、一家団らんの時を過ごすのです♪^ ^♪
(著作権の問題で、サザエさんの画像を出すことができないので、皆様よろしければ検索してみてください*\(^o^)/*)
これこそ、健康的な日本の食卓。
皆さんも、まずは食事の時に、水やお茶を一緒に並べないことから始めてみませんか。
岡崎先生は、小児歯科の先生だけあって、子どもにもわかる話し方を普段から心がけているそうで、お口や体の健康にまつわる話を一般の皆さんにもわかりやすく、かつ面白くお話ししてくださいます。
岡崎先生の書いた本は、佐藤歯科クリニックの待合室にもありますので、ご来院された方は、一度読んでみてください^_^