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母乳育児と歯並び、お顔立ちとその先の健康へ ~John Mew先生の来日講演に参加して~

こんにちは。名古屋市西区「佐藤歯科クリニック ~浄心 歯と歯並びのクリニック~」

受付・保育士の山本です。

 

先日 副院長先生と2人で、東京にて開かれた【John Mew(ジョン・ミュー)先生の講演会】に参加しました。

John Mew(ジョン・ミュー)先生は、イギリスの歯科矯正のドクターで、オーソトロピクスという顎の発育を促す治療概念を提唱されています。

3年半ぶりの来日!で、副院長先生が理事を務める日本小児口腔発達学会と日本オーソトロピクス研究会との共同開催でイギリスからミュー先生をお招きしました。

「直接Mew先生のお話を聞けるこんな貴重な機会は二度とないかもしれない!!」と思い参加してきました。この時、MEW先生はなんと御年94歳でした。

 

Mew先生は、長い年月をかけてご自身が治療した沢山の症例の中からいくつもを例に挙げて、小さな子どもの頃の写真からその人が大人になり、年をとった写真で顔貌の変化を見せてくださいました。

そして、”Bioblock(バイオブロック)“という顎を拡大する矯正装置使用と共に、

口を閉じて呼吸すること舌の位置を安定させることで、健康なお顔の育ち(顔貌)とお口が正しい方向に成長するのだという事を教えてくださいました。

 

講演を聞きながら、心配に感じたことを思い出しました。

当院に来てくださった生後4か月の赤ちゃんの託児をしていた時のことです。

まだ生まれて4か月の赤ちゃんなのですが、舌が下に下がっていて、お口が開いているのです。

赤ちゃんは皆、お口を閉じてしっかりと舌が上あごについた状態で産まれてくるそうです。

寝ている時に顎を少し引いて、赤ちゃんのお口の中を見てみてください。

ベロが吸いあがるようにぴったりとくっついていれば問題ないです。

しかし前述の赤ちゃんは生後4か月でもういわゆる“お口ぽかん”になっているかもしれなくて心配になりました。

抱っこしているうちに眠ったのですが、やはりお口は開いたまま。お口で呼吸をしているようでした。

 

Mew先生によると 母乳育児で育った子は歯並びにも良い影響を与えるそうで、何らかの事情で哺乳瓶での育児だった場合は 舌に影響を及ぼし、大きくなって歯並びが悪くなったというのです。

母親の乳首の形や 母乳の出によって哺乳瓶を使わざるをえないケース、

母親の仕事復帰の為に哺乳瓶に慣れておく必要があったりと事情は様々ですが、母乳育児と舌の発達の関係、口を閉じて鼻呼吸することの大切さは、皆さんに知っていただきたい情報です。

 

母親が一生懸命母乳育児をしようとしても、母乳を上手く飲めない赤ちゃんもいます。そんな時は お子さんの舌の裏側にあるすじ【舌小帯(ぜつしょうたい)】を見てください。

舌小帯が短かかったり、きつい状態で生まれてくるお子さんも多く、そのせいで上手く舌が動かせず、充分に母乳を飲めないといったケースもあります。

もしも助産師さん等から母乳のフォローを受けて 母のほうに問題がなくても飲んでくれないなど気になることがあれば、是非歯科に赤ちゃんを連れてきて診せてください。

母乳を吸うための口や舌の運動はその子のその後の成長発達にとって とても大切な事なので、お困りの方は一人で悩んだり諦めてしまう前に一度ご相談ください。

 

話を不正咬合に戻します。乳歯から永久歯に生え変わる6歳ごろになると、親は見た目の歯並びが気になり始めます。

ガタガタにならずに上手く生えてくれるといいな、と私も一人の母親として祈るような気持ちで我が子達の歯の生え変わりを見ていました。

全てが永久歯になってから、ガタガタや受け口、出っ歯を治そうと思うと、健康な歯を抜いたり、外科的な手術が必要になることも多く 痛みを伴います。

乳歯の頃すでに歯がギチギチに生えている場合、永久歯はスペース不足で並びきらないことが予想されます。

成長期の変化を見逃さず、小さい頃から定期検診を受けて、お子さんの状況を知ることがとても大切です。

 

Mew先生の”Bioblockバイオブロック“矯正装置は、成長期のお子さんの顎の成長拡大のために用いられますが、ドクターの指示に従ってご家庭でネジを少しずつ回して頂くので、非常にやさしく、ゆっくりとした力で動かすことができます。

固定式の装置に比べて、できる限り優しく顎や歯を動かすことができるのだとMEW先生はおっしゃっていました。

(この装置のワイヤーの調整は難しく、MEW先生はセミナーでも実際に見せて 歯科医師の先生方に伝えていました。)

 

この”Bioblockバイオブロック“というすばらしい装置は、大人がやりたいと希望しても 大人はもう顎が成長することはないので 使用できません。

顎が成長する時期のお子さんにしか使用できない矯正装置なのです。

MEW先生によると、顔が長くなるような、顎の垂直的下方への望ましくない成長は、バイオブロックと筋機能訓練によってかなり抑えられるそうです。

抜歯を伴う大人の歯の矯正治療では、歯はまっすぐに並んでも、ほっぺたがフラットになってしまい多くの人が魅力的に感じる顔立ちにはならない事もあるそうです。

しかし、この”Bioblockバイオブロック”の使用と、お口を閉じた状態でいること、舌が上あごについていることによって、上顎骨が正しく成長し、チークラインが変わり、バランスの取れた顔貌になれます。

上顎がきちんと成長すると目の形も変わってくるそうです。

歯だけの問題ではなく、自分の健康と顔貌の為に「顎の成長発達」はとても大切です。

 

生まれた時から予防、母乳保育を意識し、しっかり食べられるように指導を受けることが大切です。

舌の位置(呼吸、嚥下、舌、唇や頬の筋肉)のトレーニングは6歳くらいからがお勧めです。

MEW先生の講演を聴いて、まさに佐藤歯科クリニックでお子さんの健やかな成長の為に良いとお伝えしていることだな、と再認識できました。

来てくださる患者様やご家族に常に新しい情報をアップデートし、Newスタンダードな治療を提供できるよう勉強を続けていきたいと思いました。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。お気軽にお声掛けください。

受付でお待ちしております。

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